2022/09/20
1. 作り方を工程ごとに書き出す。
2. 材料の重さだけでなく、温度や時間などの条件もメモしておく。
3. 量を多くして作っても同じようにできるか確認する。
材料も見つけて、作りたいものができたら早速試作に取り掛かりましょう!
試作のポイントの3つに気を付けて進めていくことが大切です。
ただ、急に試作と言ってもお家で作る料理とは違うのでしっかり記録をとって、次に作るときにも同じものが作れることが大切です。
これができていないと作るたびに味が変わってしまい、せっかく良いものを作っても同じものが作れない!となります。
作れないだけなら良いですが、それが品質不良になり、食中毒などにもつながるような大事にもなりかねません。
加工食品は同じ品質のものを誰が作っても同じものができるということが大切になります。
では、実際に試作するときの進め方についてご紹介します。
ポイントの1、2にあるように試作するときには書き出すことがたくさんあります。
試作の時は製造工程と条件をまずはもれなく書き出すことが基本です。
また、試作時は工程ごとにグラム数をメモする必要もあります。こちらも忘れず記録していきましょう。
この記録がしっかりできていないと味の改良などがうまくできなくなります。
まずは、最初に作ったものをベースにして、試作を繰り返し納得できるものを探っていきましょう!
試作に使用する容器(器具)が決まっていれば、あらかじめ、その容器の重量を計っておく方法もあります。
容器の重さがわかっていれば、グラム数をメモするときに容器の重さを毎回差し引くこともしなくても良いので効率的です。
試作ノートをもとに、実際の製造での条件設定や、何人必要でどれくらい時間がかかるか?という原価計算をしていくことになります。
試作と実際の製造では作る量が違うので、熱がかかりすぎたり、仕上りが思いのほか少なかったりすることがありますが、そのようなことも想定内になるよう試作内容を詰めていくことが必要です。
では具体的にどのように記録していくかはこちらの例を参考にしてみてください。
例)ジャムを作る場合
こちらの表の元データはこちらからダウンロードできます。(Excel書式)
ご自身の試作条件に応じてカスタマイズしてご使用ください。
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Excelデータのダウンロードはこちら
まずは試作を繰り返して納得できるものを作っていきましょう!
味に納得できたら次は保存性の担保について検討しましょう。
加工食品は殺菌が不十分だと当然痛んでしまいます。
発酵して瓶のふたが飛んだり、容器が破裂することもあります。
微生物を制御するための殺菌条件の設定をしっかりすることが必要です。
これには原料の製造工程だけでなく、容器の殺菌も気にする必要があります。
基本は温度、水分活性、pH、アルコールで制御します。
今回のジャムであれば、水分活性を0.94以下又はpH4.6以下に調整することが必要です。
もし、この条件に合ってなければ試作工程を見直し保存性を持たせるようにしましょう!
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