2022/07/22
6次産業化ということを最近目にする機会が増えました。
6次産業化とは「6次産業化」とは、農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことです。
生産物の価値を上げるため、農林漁業者が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ、農山漁村の経済を豊かにしていこうとするものです。
(農林水産省HPより https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1202/a04.html)
付加価値を持たせ、生産物の有効活用にもなる食品加工ですが商品開発の知識がないとなかなか進めることができません。
商品開発はどのように進めていくのか?その流れについて説明していきます。
加工食品として何か作るためにはその材料がないとはじまりません。
あまっていて使用しきれないもの、本来の商品として販売ができないもの、今あるものに付加価値を付けて販売したいものなどなど。
まずは使う原料を選定しましょう。
使う原料が決まれば次は何を作るか?です。
ジャムやお漬物などであれば作るための製造機械は必要ありませんが、お菓子やレトルト食品など加工度が高いものだと製造機械が必要になってきます。
製造原価(作るためにかかるお金)は後者の方が高くなるとともに自前で作るのが難しく製造委託を検討しないといけなくなります。
材料と商品が定まったら一度作ってみましょう。
作るときには工程と条件を必ずメモするようにしましょう。
このメモを見ながら試行錯誤を繰り返していきます。
出来上がったものの味見をしながら納得のいくまで試作の繰り返しです。
完成したら冷蔵と常温で1か月くらい保存して痛まないかの検証を行います。
商品は常温か?冷蔵か?、何か月の賞味期限にするかなど設定します。
これをしっかり設定しないと食中毒の原因にもなるのでとても大切です。
液体であれば水分活性、塩分、pH、アルコール濃度など、個体であれば水分、酸素濃度などの条件設定をしてそれに応じてどのような殺菌方法の選定を行います。
商品を入れる包材も汚染の原因にもなるので清潔なものを使用するようにしましょう。
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「商品開発の進め方 〜試作ってどうしたらいいの?〜」
「商品中の微生物の制御の仕方 〜試作ってどうしたらいいの?〜」
試作品が完成したらラベルを貼って完成です。
ラベルへの記載事項は法律で決められているのでしっかり調べて必要項目を記載しましょう。
実際に販売するとなると価格設定が必要ですがこれを適当につけると赤字になってしまいます。
価格は製造原価+利益で設定します。
製造原価には原材料材代、包材代、ラベル代、光熱費、保管賃、送料と忘れてはならない作っている人の人件費が当てはまります。
この製造原価をしっかり試算して赤字にならないようにしましょう!
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「製造原価の計算の方法について」