2024/10/30
堂上蜂屋柿の歴史は1000年以上。
鎌倉時代に源頼朝が「柿に蜂蜜の甘さあり」と高く評価され、それ以降、柿の名前と村名を「蜂屋」と称したとのことです。
朝廷に献上した平安時代、源頼朝や織田信長をはじめ、時の権力者から親しまれてきました。
「堂上」という称号は、朝廷への昇殿が許されたものだけに与えられた、とても栄誉ある地位です。
明治以降、海を渡った堂上蜂屋柿は、1904(明治37)年セントルイス万博において金牌を獲得し、世界からも認められました。
堂上蜂屋柿は、岐阜県美濃加茂市の特産品であり、「干し柿の王様」と称されるほどの高い評価を受けています。
その歴史は古く、平安時代からの伝統的な製法が受け継がれてきました。
11月中旬に収穫された熟した柿を厳選し、手間暇かけて丹精込めて加工されるため、その品質は非常に高く、白い化粧を纏った美しい外観と、とろけるような舌触り、自然な甘みが特徴です。非常に大きい干し柿で、平均80gになります。
果肉は飴色で繊維質が少なく柔らかく、糖度は65度にもなり、質が良く贈答品として高く評価されています。
実際に食べてみるとねっとりとした干し柿特有の食感と濃厚な甘さが口の中に広がります。
ねっとり感と相まってお口の中は柿の甘味で満たされていきます。
甘味もドライフルーツなどで味わうような甘味とは質が異なる甘さ。
のどにつんと来ないハチミツのような、それでいて口の中に残る余韻はそれ以上。
最後に柿の風味も感じられる、一度は食べる価値ありの逸品です。
美濃加茂市蜂屋地区では、伝統的な製法が守られ、地元の農家や生産者が丹精込めて作り上げる堂上蜂屋柿は、地域の誇りとして親しまれています。
その美味しさや品質は、多くの人々に愛され、特に独自の風味や舌触りは、そのままの形で世界に誇る価値があります。
この貴重な干し柿は、手間暇かかる製法と限られた生産量から、一部のリピーターや贈答品としての需要に応える程度でしか市場に出回ることはありませんでした。
しかし、近年ではその価値が再認識され、地域の振興や特産品としての価値が高まっています。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/0050/pdf/0050_panel.pdf
「堂上蜂屋蜂屋柿」は地理的表示(GI)保護制度に登録されている特産品です。
風土や伝統が育んだ特色ある地域産品を国が保護している制度で、「地域ブランド」を守ります。
2017年12月15日に登録されました。