2022/07/16
ビタミンとは生きていくうえで必要な微量な栄養素のうち、その生物の体内で十分な量を合成できない炭水化物、タンパク質、脂質以外の有機化合物です。
その性質から水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けることができます。
水溶性ビタミンは体内のさまざまな代謝に必要な酵素の働きを補っており、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)、ビタミンCが水溶性ビタミンに当たります。
一方、脂溶性ビタミンは体の機能を正常に保つ働きをしていますが、摂りすぎると過剰症を起こすことがあります。
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがこの脂溶性ビタミンに当たります。
水溶性ビタミンは水に溶ける性質があるため尿などから体外に排出されやすく、脂溶性ビタミンは水に溶けにくく体の中に蓄えられやすい性質を持っています。
ビタミンは体内でほとんど作ることができないため、食品から摂取する必要があります。
ビタミンは肉類、魚介類、野菜類などあらゆる食品に含まれています。
しかし、その種類により含有量はさまざまなので、食習慣や体質などによってはほとんど摂取できないビタミンが出てくる可能性もあります。
各ビタミンの1日の摂取量は日本人の食品摂取基準2020年版に詳しく掲載されていますので足りないビタミンなどはサプリメントなどの栄養補助食品で補う方法も有効です。
水溶性ビタミンは調理の際の水に溶けだし、脂溶性ビタミンは調理の際の油にとけだします。
加熱時間が長くなると食材も崩れてきて栄養成分が失われる原因にもなるので、加熱時間をなるべく少なく短時間で調理することが食材中のビタミンの損失を少なくします。
これは、熱に弱いビタミンの減少抑制にもつながります。
食品中のビタミンは食材ごとに一定ではなく加熱温度や加熱時間などによって異なることがわかっています。
ビタミンは様々な食材に含まれています。バランスよくいろいろな食材を摂ることが大切になってきます。各ビタミンを含む食材の一部のご紹介です。
■水溶性ビタミン
ビタミンB1 | 豚肉、大豆、玄米 |
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ビタミンB2 | 豚レバー、牛レバー、鶏レバー、ウナギ、牛乳、納豆 |
ビタミンB6 | 牛レバー、カツオ、マグロ、バナナ、サツマイモ |
ビタミンB12 | 牛レバー、鶏レバー、牡蠣、サンマ、アサリ、シジミ |
葉酸 | 牛レバー、ホウレンソウ、枝豆、ブロッコリー |
ナイアシン | タラコ、カツオ、マグロ、サバ、豚レバー、落花生 |
ビオチン | 魚、肉、卵、豆類、野菜など |
■脂溶性ビタミン
ビタミンA | 豚レバー、鳥レバー、卵黄、ウナギの蒲焼、ニンジン |
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ビタミンD | アンコウ肝、鮭、サンマ、鶏卵 |
ビタミンE | ウナギ、カボチャ、アーモンド、アボカド |
ビタミンK | 納豆、アシタバ、豆苗、ホウレンソウ |